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お知らせ 食物栄養学科

【食物栄養学科】実験実習紹介 1年次前期「生化学実験」

この授業は、現代の生化学研究に使われる種々の実験法の原理や手法について実験を通して学ぶものです。

生化学は栄養学の基礎となる根幹科目の一つです。そこでは、三大栄養素(糖質、脂質およびタンパク質)の性質とその代謝機構、そして遺伝情報の制御機構について学びます。生化学実験は、生化学の知識を基に(1)課題に積極的・主体的に取り組む姿勢を養う、(2)実験を通して自然現象や生命現象を理解する目を養う、(3)実験ノートやレポートの書き方等を含む基礎的実験遂行力を修得する、ことを目的に行われます。

今回紹介するのは、土壌中に生息するプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)生産菌を検出する実験です。学生が持ち寄った土壌(畑や花壇等の土)を滅菌水に懸濁し、その上清をスキムミルク入りの寒天培地上に塗布します。これを37℃で一晩培養すると、菌の塊(コロニー)が寒天培地上に出現します。この菌がプロテアーゼを体外に分泌している場合、スキムミルクが分解(消化)されてコロニーの周辺に透明の領域が出現します。

学生たちは、自分たちが持ち寄った土の中にスキムミルク(中のタンパク質)を分解するような菌が存在していることに新鮮な驚きを感じたようでした。

生化学実験ではこの他に、酵素に関する実験(唾液のデンプン分解酵素活性検出、果実のタンパク質分解酵素活性検出)、タンパク質に関する実験(血清からのグロブリンの精製、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ウェスタンブロット法)や核酸・遺伝子に関する実験(動物組織からのDNA精製、アガロースゲル電気泳動、PCR法による遺伝子型解析)などを行います。今後、これらについても随時紹介していきます。

   
『生化学実験』の実験の様子 実験結果

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