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お知らせ 食物栄養学科

【食物栄養学科】イヌリンを発酵用糖質として用いた新しいタイプのパン「イヌリンパン」を開発して特許を出願しました。

本学科の菊池秀彦教授、相良剛史教授及び原田香講師らに生活科学部の實松史幸准教授を加えた研究グループは、砂糖ではなくイヌリンを発酵用糖質として用いた新しいタイプのパン「イヌリンパン」を開発し、発明者として特許出願(特願2023-171728)を行いました。

このパンの特徴は、イヌリン分解酵素を分泌するKluyveromyces marxianusという酵母を使っている点です。この酵母は乳酒や発酵乳等から分離された菌で、人類にとって食経験の豊富な酵母です。通常のパン酵母はイヌリンを分解できないのですが、この酵母はイヌリンを分解して発酵することができます。

出来上がったパンの写真を以下に示します。外観や断面は通常のパン酵母で作成したパンと見分けがつきません。官能評価でも、「イヌリンパン」は通常のパン酵母で作成したパンと遜色のない評価を得ました。

イヌリンはキクイモなどに含まれる多糖類です。熊本県はキクイモの一大産地として知られ、キクイモの生産量は47都道府県中2位です。しかしながら、キクイモの利用法の開発は緒に就いたばかりです。このイヌリンパンがキクイモの有効利用への道を切り開くことに期待しています。

イヌリンパンの外観
イヌリンパンの断面
写真左から相良教授、原田講師、菊池教授、實松准教授

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