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お知らせ 食物栄養学科

【食物栄養学科】紅麴問題で話題となったプベルル酸の生理機能に関する菊池教授、相良教授及び原田講師らの論文が学術雑誌に掲載されました。

本学科の菊池秀彦教授、相良教授及び原田香講師、宮崎大学医学部、大分大学グローカル感染症研究センター及び川崎医科大学の研究者からなる研究グループは、今年の春先に話題となった紅麹による健康被害の原因物質と目されているプベルル酸がヒト白血病細胞の細胞死や活性酸素産生能に及ぼす影響を解析しました。その結果、プベルル酸がヒト白血病細胞に対して強力な毒性を示す一方で、活性酸素産生能に対してはこれを阻害することを見出しました。

プベルル酸は青カビの代謝産物の一つであり、今年の9月には厚生労働省が「紅麹摂取による腎障害の原因物質はプベルル酸だとほぼ確定した」との調査結果を発表していますが、白血球に及ぼす影響についてはほとんど解析されていませんでした。本研究成果が、プベルル酸の毒性の発症機序の解明や医療分野での活用に繋がることを期待しています。

本研究成果は、2024年10月18日に日本毒性学会が発行する英文学術雑誌Fundamental Toxicological Sciencesオンライン版で公開されました。

*著者:Hidehiko Kikuchi, Kaori Harata, Takefumi Sagara, Harishkumar Madhyasta, Hitomi Mimuro and Futoshi Kuribayashi

*論文題目:Puberulic displays remarkable cytotoxicity and strong inhibitory effect on the all-trans retinoic acid-induced superoxide-generating ability in U937 cells

*掲載雑誌等情報:Fundam. Toxicol. Sci., Vol. 11 (5), pp.243-249, 2024

*オンライン版のURL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/fts/11/5/11_243/_article/-char/ja

*本論文はOpen Accessとなっておりますので無料で全文読むことができます。

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