お知らせINFORMATION

お知らせ 食物栄養学科

【食物栄養学科】菊池教授と原田助教らの論文が学術雑誌に掲載されました。

 本学科の菊池秀彦教授、原田助教及び川崎医科大学生化学教室などの研究グループは、ザクロに含まれるエラグ酸及びその腸内細菌代謝産物であるウロリチンAがマクロファージの活性酸素産生能に及ぼす影響について調査し、エラグ酸がレチノイン酸で誘導されるヒト単芽球様株細胞U937の活性酸素産生能を低下させたのに対し、ウロリチンAは逆にこれを促進する現象を見出しました。解析の結果、エラグ酸がgp91-phox(白血球の活性酸素産生系での重要なタンパク質因子)の遺伝子発現を抑制する一方で、ウロリチンAは逆にこれを活性化することが明らかとなりました。このことは、エラグ酸が腸管内でウロリチンAに変換されることによって、腸管内マクロファージの細胞機能に何らかの影響が出る可能性を示唆しています。本研究成果が腸内環境改善や白血病治療等でのフィトケミカル(植物由来の化学物質)の有効利用に繋がる事を期待しています。

 本研究成果は、2021年1月7日にエルゼビア社(オランダ)が発行する生化学・生物物理学専門の英文学術雑誌Biochemistry and Biophysics Reportsオンライン版で公開されました。

 

 オンライン版のURL:

 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405580820302016

 *本論文はOpen Accessとなっておりますので無料で全文読むことができます。

その他のお知らせ