お知らせINFORMATION

お知らせ 食物栄養学科

【食物栄養学科】実験実習紹介① 2年次前期「栄養指導論実習Ⅱ」

 

この実習では、栄養指導論や栄養教育論などの講義で学んだ知識を、実習を通して体験的に学習します。

 

 班ごとに課題を設定し、ローテーション実習を進めていきます。具体的には、自分自身の栄養アセスメント(食事摂取量、身体状況、消費エネルギー量の把握)、食品構成作成、料理実演、模擬栄養指導(集団・個人)を行い、主に栄養指導を行う際に必要な知識・スキルを実践的に身に付けることを目的としています。

 その他、学校・保育所実習に向けて、食に関するアンケートや給食だよりの作成、紙芝居の作成・発表、食に関する指導発表なども行います。

 

 

 今回は、 料理実演の様子を紹介します。

 

料理実演では、貧血や糖尿病などのテーマに沿った献立をたて、その対象者に向けて実演を交えた栄養指導・調理指導を行います。

 

 今回のテーマは『脂質異常症』でした。ポイントとして、“飽和脂肪酸やコレステロールの多い食品と糖質を控え、食物繊維を増量(目標20g/日以上)すること”などに配慮し、献立作成を行いました。

 

 今回の献立は【パン、鮭のソテー<きのこソース>、ラタトゥイユ、レタスのミルクスープ、きな粉バナナヨーグルト】で、野菜を多く使用し、食べ応えのある彩りも良い洋風メニューになりました。

 

 

 献立の説明では、野菜やキノコ類を多く使用することで、食物繊維を豊富に摂取でき、腸内でのコレステロール吸収が抑制されること、また魚を使うことで、n-3系多価不飽和脂肪酸のEPAやDHAの働きにより、動脈硬化の予防につながること、さらに、アスタキサンチン(鮭)やリコピン(トマト)、β-カロテン(にんじん)など、抗酸化作用を持つ食材を多く使うことで体内の酸化防止に繋がることなど、脂質異常症に有用な食材の説明がありました。

 

 

 料理実演の発表後は、対象者として参加した学生から“良かった点”“改善が必要な点”などについてコメントをもらいます。学生からは、『調理の手順や食材について、説明が分かりやすかった』、『脂質異常症におすすめの食材が多く使われ、良い献立だと思った』といった高評価が得られました。

 

さらに、実演後の先生からの振り返りでは、血液をサラサラにする、おすすめの食品の頭文字をとった【おさかなすきやね(お茶・オリーブオイル、魚、海藻、納豆、酢、きのこ類、野菜、ねぎ)】についての話がありました。今回の献立はそれらの食材を多く取り入れてあり、講義で学んだ知識を献立・調理・指導というかたちで実践へと繋げることができました。

 

 
調理実演中の様子1食の栄養素摂取量などの説明も行います。
今回の対象とテーマ、献立について今回の献立の栄養素量
料理実演後、先生からもフィードバックをして頂きます。完成した脂質異常症食です。

彩りも良く、600kcalでありながら、食べ応えのある献立になりました。

 

その他のお知らせ