お知らせ 食物栄養学科
【食物栄養学科】実験実習紹介② 2年次後期「調理学実習Ⅲ」
この実習は、調理学実習Ⅰ・Ⅱに続くもので、和・洋・中の様式別調理の特徴・形式を学び、応用力を身につけることを目的としています。 実習を通して、様式別調理の特殊材料とその扱い方を修得し、食文化の伝承・様式別食事作法について理解を深めます。
今回は、「郷土料理」の実習の様子をご紹介します。
郷土料理の実習では、「せんだご汁・きびなごの刺身・からし蓮根・菜焼き・いきなり団子」を作りました。
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(1)郷土料理のメニュー | (2)きびなごの刺身はお皿にきれいに盛り付けます。 |
熊本で食べられている家庭料理「だご汁」は、小麦粉や米粉で作った団子を入れた汁物で、味噌仕立てや、すまし汁仕立てにして食べます。
今回作った「せんだご汁」とは、熊本の天草地方に伝わる郷土料理です。すり下ろしたじゃがいもとそのでんぷん、片栗粉を混ぜて作った団子を、いりこだしに合わせます。モチモチとした団子の食感が特徴です。
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(3)じゃがいもをすりおろしている様子。 | (4)じゃがいもと片栗粉を混ぜてお団子にし、茹で上げます。 |
「からし蓮根」の始まりは、約400年前までさかのぼります。生来病弱だった細川忠利公の為に、増血精力剤の効果を持つ蓮根を使って作られた料理です。
茹でた蓮根を手に持ち、からし味噌に押し付けると、穴にからし味噌が入り込みます。黄色の衣をつけて、カラッと揚げます。
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(5)蓮根の穴に味噌を入れているところです。 | (6)箸を蓮根の穴に入れ、中華鍋の底から浮かせて揚げます。 この作業をすることによって、衣が潰れずきれいに揚がります。 |
「いきなり団子」は、各家庭で昔から作られてきた素朴なお菓子で、熊本で最も有名な郷土菓子かもしれません。
さつまいもを厚めの輪切りにし、小麦粉を練った皮で包んで蒸すだけ、と簡単に作れます。今回はあんこも一緒に包みました。
「きびなごの刺身」は、天草から芦北、鹿児島の海岸地方の名物料理です。
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(7)小麦粉で作った皮で、さつまいもとあんこを包みます。 | (8)初めてきびなごを手開きしました。段々と手際よく さばけるようになりました。 |
他にも、クリスマス料理やおせち料理、松花堂弁当や肉まんなど様々な料理をみんなで楽しく調理します。栄養士として就職した後も、実際の現場での調理や献立作成に役立つ内容になっています。