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お知らせ 文化コミュニケーション学科

【現代文化学部】授業紹介「日本文学史Ⅱ」(山本歩助教)

「日本文学史Ⅱ」では、前近代の文学史を扱う「日本文学史Ⅰ」に続いて、明治時代以降の文学/文学史を学びます。

背景となる近代史についても、基礎的なことを教えます。というより、文学のあり方は社会・文化・思想・出版流通のあり方と関係するものですから、文学史を学ぶことは、同時に歴史を学ぶことでもあります。

いわゆるプロの作家ではない、文学青年たちの投書や、小規模同人誌なども扱いながら、共同体の生み出す表現/表現の生み出す共同体の歴史を眺めていくつもりです。

この日は事前学修として短編小説『忘れえぬ人々』を読んだ上で、表現上の特徴を指摘しました。また、作者・国木田独歩の生涯を通して、北海道開拓や日清・日露戦争といったトピックに触れました。また、彼の病没をめぐる状況から、出版業界の隆盛、それに伴う文学の若年層への広がり方、あるいは卓越化といった現象にも目を向けました。

文学作品を読みながら、歴史の知識も学んでいくため、受講生にとっては忙しい科目かも知れません。教員の方でも、毎回内容をどこまで終えられるか、ハラハラしています。とはいえ文学のみならず、近現代の文化を専門的に学んでいくための基礎が詰まっている科目ですので、学生にはどれもおろそかにすることなく学修してもらいたいと思います。

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