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文化コミュニケーション学科・文化言語学科からのお知らせ

【現代文化学部】専門導入科目の紹介① 「アジア事情」(中川明夫教授)

21世紀の日本は、アジア地域との密接な関係の中で進展していきます。しかし、私たちは最も身近なアジアの人たちの文化をあまり知りません。「アジア事情」では、日本の隣国である「韓国、中国・台湾、東南アジア」について順番に学びます。現在は韓国の文化について学んでいるところです。

第1回のテーマは「日韓交流史」でした。韓半島(朝鮮半島)へは、阿蘇くまもと空港から飛行機で約1時間、福岡から釜山まで高速船で約3時間しかかかりません。したがって、かなり以前より韓半島と九州では活発な交流がなされてきました。古代には釣り針・銛(もり)を交換して漁業を営む海洋共同生活圏が形成されていました。肥後の赤牛のルーツも韓半島にあります。県北にある「江田船山(えたふなやま)古墳」(和水町)からは、古代韓国の百済(くだら)産と見られる副飾品が数多く発掘されており、「鞠智城(きくちじょう)」(山鹿市)や熊本城・天守閣の瓦は韓国スタイルです。また、熊本市新町の旧名が「蔚山(うるさん)町」であったことなど、身近なところに韓半島と交流した足跡が残っています。

第2回目のテーマは「日韓の歴史観」でした。最近、日韓両国では歴史問題など政治的な葛藤が目立ちますが、この原因は日本と韓国の歴史観の違いによるところが大きいのです。日本は歴史を資料を中心に客観的に捉えようとする傾向があるのに対して、韓国は啓蒙的・教育的に捉えようとする傾向が強いのです。また、韓国では「日本の古代国家(ヤマト朝廷)は、古代韓国の文物が渡来することで形成された」と見る反面、日本では「古代についてはたしかにそのような側面もあるが、主に影響を受けたのは中国から」と見る傾向が強いなど、日韓には「ズレ」があります。授業では『日本書記』を根拠にし、漢字・仏教・儒教・土木技術・鉄・律令制度などが日本に伝えられたと記されている内容を紹介し、韓国の影響がいかほどだったかを受講生に考えさせました。

全5回の「韓国編」の後、本科目は「中国・台湾編」「東南アジア編」と続きます。アジアから日本を見つめなおすきっかけになる授業です。

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