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【尚絅子育て研究センター】第2回乳児保育研究会を開催しました!

梅の実がほお紅をつけたようにほんのりと色づく5月22日(水)に、尚絅大学武蔵ヶ丘キャンパス短大1号館リトミック室にて、リズム研修「胎児の進化の過程からたどるリズム遊び」を開催しました。

4月の年間計画を立てた時、参加者の皆さんから「ぜひ、今年もリズムをしてほしい!」という要望があり、さっそく5月に赤ちゃんの発達にそった基本のリズム遊びを相澤幸代先生(尚絅大学短期大学部幼児教育学科非常勤講師「乳児保育Ⅱ」担当)から学びました。

この世に誕生した赤ちゃんは、すでにお母さんの胎内で運動発達の基礎を練習してきています。それを誕生後は、重力に抗して手足や体幹を動かして体を発達させていきます。その発達には、順序性があります。①上向きの姿勢で大人と目と目を合せて微笑み合う目交(まなかい)を経て、自分の手足を口のところまでもっていき、自分を丸ごとつかむことを覚えて行きます。②そして、自分の手で足をもってうまくバランスをとりながら、やがて偶然にも「あれなんだろう?」と興味の向いた方向にコロンと寝返りをし、うつ伏せ遊びの世界を知っていきます。手のひらで体全体を支えられるぐらいの力がついていくと、向こうにあるおもちゃをとりたいという意欲に押されて、やがてハイハイの姿勢ができていきます。③地面を這うようなワニのようなハイハイから、④お馬さんのようなハイハイ、さらに高這い、そして歩行へと発達は、前の段階から次の段階へとつながっていきます。

これら①~③の発達過程を再度、リズム遊びを通して、ゆたかな体を育てていきます。

①は体軸を整えて、仰向けでお腹に手を当てながらゆらゆら体をゆらす「金魚運動」(介助者が正座し、その膝の上に子どもの足を乗せて、介助者自身が腰を左右に揺らしてもよい)、

②は腰のひねりで寝返りする運動「どんぐりコロコロ」、③は右手と左足、左手と右足を交互に出しながら地面をはう「ワニのハイハイ」、④はお馬のハイハイ、高這いなどの「ハイハイ運動」、さらには上半身は騎手、下半身は馬になってギャロップでさっそうにかけて行く動きです。

0~2歳児の子どもにとっては、必ずしもピアノ伴奏は必要なく、「あかいべべきたかわいいキンギョ・・・」と唄いながら楽しく行えるといいですね。また、「リズムの時間」と、わざわざ時間を設けなくても、日常の生活の中でちょっとした時間を利用しながら基本のリズムの動きを毎日、意識的に取り入れていくことがポイントです。

最近の子どものたちの育ちの中で、「寝返りをしない」「ハイハイをしない」「おすわりの状態からずっと動かない」などが目立っていますが、保育の中でもう一度、発達を振り返り、足りない部分は楽しいリズム遊びを通して補っていきたいものです。おとなも子どもたちと一緒に楽しんで行うと、子どもたちもきっとのってきてくれると思います。保育者がうたう唄に合わせてリズムをする子どもたちは、体とともに感性も育っていくのでしょう。そんなことをリズム遊びの実践演習を通して感じることができました。(文責:増淵千保美)

 

*次回の乳児保育研究会のご案内*

6月26日(水)14~16時、尚絅大学武蔵ヶ丘キャンパス 管理棟2階 尚絅子育て研究センター

実践カンファレンス『2歳児』報告:北合志保育園・『1歳児』報告:ひまわり保育園

 

*乳児保育研究会終了後は、16:00~17:00まで、「保育café」をOPENしています。

お茶を飲みながら、ザックバランに保育のことを語り合いましょう!

お問い合わせ先:096-338-8840 メール:kosodate@shokei-gakuen.ac.jp、担当:増淵

はじめに胎児からの進化(発達)の過程をお話いただきました。
キンギョ運動の実演
子どもが寝返りをする様子を実演

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