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【尚絅子育て研究センター】第1回乳児保育研究会を開催しました!

 2018年4月25日(水)に、第1回乳児保育研究会を開催しました。本研究会は今年で4年目を迎えますが、今年度も初回から大変多くの現場の先生方に参加いただき嬉しく思います!現場の視点からの活発な意見交換を通して、参加者同士で学び合うことにより、それが各園の子ども達の育ちに還っていくことを願いながら、有意義な研究会となればと考えています。どうぞ一年間よろしくお願いいたします。

 さて、今年度の初回は、参加者の自己紹介や年間スケジュール等を確認した後に、さっそく小規模保育園である、みいな保育園の廣田先生から2歳児クラスの子ども達の様子について一人ひとりの記録をもとに報告をしていただきました。

 みいな保育園は昨年の4月に開園したそうです。ちょうど1年を終えたこの時期に、この1年間の保育と子ども達の姿の変化を振り返っていただきました。4月の開園当初は、2歳で入園してくるまでのそれぞれの家庭での生活経験の違いがとても目立ったそうです。また園で初めて体験することも多くあり、どうすれば保育所という生活の場に子どもたちが安心感、安定感をもって過ごすことができるのか、と考えた続けた1年だったとも話されました。

 みいな保育園での様々な姿を見せる子ども達の報告を受けて、参加メンバーからも、「私の園でも、何事にもやってみようという気持ちが感じられない、無気力な子どもが増えているのではないかという感じがする。」「最近の子ども達は、抱っこでの移動が多く、もしかしたら筋力の育ちが乏しいのでは。」という近年の子どもの様子の変化を危惧する声や、「母親自身が持つ『子育てはこうあるべき』との考え方をほぐしていくのに難しさを感じている。しかもそれは、社会がつくり上げた理想の母親像だったり子育て観だったりするような気がしている。」と、保育の中で母親と連携していく際の距離の取り方についても悩みの声なども出されました。それに対しては「保護者によって言い方や伝え方を変える努力をしている。」「子どもの成育歴(胎内にいた時の母親の状況から、生まれてからの首の座り、ハイハイや歩行の獲得に至るまでの成長の様子)について入園時に詳しく話を聴いている」等という園もありました。保育者と保護者が共に子どもの育ちを見守っていけるよう、両者は子育てのパートナーとして信頼関係を築いていくことが求められます。その時、保育者は近年の子育てを取り巻く環境や社会の変化を踏まえ、母親の思いに共感しながら困り感を見極めていくことが重要でしょう。様々な保護者がいる中で、関係性の築きにくさを感じている現場の保育者も少なくないと思いますが、それぞれの園でどのようなアプローチや取り組みをしているのか、これからの研究会で学びを深めていけることができればと思います。 

                     (文責:二子石諒太)

約30名の参加者で第1回スタート
報告者のみいな保育園・廣田先生(中央)

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