お知らせ 子育て研究センター
【尚絅子育て研究センター】第10回 乳児保育研究会を開催しました!
当センターでは、今年度より身近な保育や子育ての課題について、実践的に考え学び合う研究活動をすすめてきました。今日、こども園や地域型保育事業など、とくに0・1・2歳の保育ニーズが高まるなかで、人間形成のもっとも重要な時期を担う乳児保育のあり方が問われています。
乳児保育研究会では、長年、乳児に携わってきた保育園や地域型保育事業、施設、療育現場、さらにこれから乳児保育をはじめる幼稚園(ことも園)の保育者とセンター研究員とが共同研究を行う場として、活動を続けてきました。今回は、今年度最後の研究会として、まとめの意味も込めて「乳幼児の発達とリズム運動」というテーマで、3月2日(木)に熊本医療センター二の丸保育園元園長相澤幸代先生にお越しいただき、次年度より開設予定の尚絅こども園の新園舎で、理論をまじえて実践的に教えていただきました。
このリズム運動は、胎児が母親の胎内で進化していく過程を再現した動きです。それは、人類の進化の過程にも共通しているもので、とりわけ0歳児からの豊かな発達を保障するときに非常に効果的であるといわれているリズム運動です。もっとも基本的な動きは、①どんぐり(両側の寝返り)、②金魚(体の軸を整え、血流をよくする)③ワニ(手の開きと足の親指で蹴るハイハイ)だそうです。この3つを毎日行うだけでも、子どもたちの体の動き、育ちは随分変化していくそうです。この日は、二の丸保育園4歳児の子どもたちもお手本として来て下さり、参加メンバーも子どもたちの動きを真似て、実施にリズム運動を体験しました。
乳児期の身体的な発達と心の育ちは、大きく関係していると考えられています。たとえば、自分で寝返る力は、やがて自分を立て直す力にもつながっていくと言われています。また、手の開きや足の親指の蹴りは大脳に大きな刺激をもたらすとも言われています。二の丸保育園では、リズムだけでなく、お散歩にもほぼ毎日出かけているそうです。熊本城の豊かな自然が子どもたちの園庭なのだそうです。子どもたちの姿からもそのことが伺えました。
また、二の丸保育園では、子どもたちの育ちを胎児の段階からよく把握し、全面発達を保障するために日々、職員同士が学び合い、話し合い、親と協力・連携しながら子育てをしているそうです。相澤先生は、子どもたちから「さっちゃん!」と呼ばれ、とても親しまれている様子でした。そして、「さっちゃん」も、子どもたちを信頼し、とてもさわやかな言葉をかけているところに、また別の意味でも学ばせていただいたような気がしました。
今年度の研究を踏まえて、次年度は0~3歳までの育ちにおいて、運動面と情緒面における発達の関連性と抑えるべきポイント、その時の保育者のかかわり方について研究していこうと考えています。ご興味のある方は、ぜひ、当センター担当:増淵(096-273-6330:研究室直通、メール:masubu@shokei-gakuen.ac.jp)までご連絡下さい。お待ちしております!!
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【次年度、第1回 乳児保育研究会の予定】
4月14日(木)「乳幼児の運動・情緒面の発達と保育者のかかわりについて(研究計画)」
尚絅大学楡木キャンパス(4月より武蔵丘キャンパスに改名)短大2号館
雑誌閲覧室にて、14:00~16:00に行います。