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お知らせ 幼児教育学科

【幼児教育学科】第33回サマーセミナーが開催されました(2)~「子育てcafé」報告

 「子育てcafé」は、日々の仕事の中で「保育をどうしたらいいんだろう」「こんなこと、今さら聴けないけど、わからない」「保育者として自分はこれでいいのだろうか」と、さまざまな悩みや気になることを一人ひとりが出し合い、年代を越えてお互いに話し合う場になることを願って開催したはじめての講座です。これまでも保育者の早期離職の課題は保育士不足と共に全国的な問題として語られてきました。本学幼児教育学科でも、養成や卒後教育、現場の保育施設との連携により、早期離職予防に取り組んでいるところです。今回の「子育てcafé」は、そのような課題を解決する一つの方法として、保育者同士がお互いの思いや願いに触れ、気づき、支え合える関係づくりのきっかけになればと思い、開催したものです。

 参加者は、新任1年目の方から保育歴2~3年目、約10年、約20年の方々まで幅広い年代の8名の保育者が集いました。若手の保育者からは、「先輩に聴きたいけど、忙しい状況の中でタイミングを逃してしまう」「事務書類の仕事がたくさんあり、保育もついバタバタしてしまう」「保護者に自分の言葉で保育の意図やねらいをうまく説明できない」などの悩みが出されました。それに対して、ベテランの保育者からも「年々書類仕事が増えて行く。そんな中でも何を一番に大事にするかが大事で、やっぱり保育の中身を充実させていくことを忘れてはいけない」「だんだん初任の頃のことを忘れてしまうけど、最近、若い保育者に伝わらないと感じることがある。どうしたらよいのだろう」「保育計画を書くのも大変。でも、その通りには行かない。でも、毎日の子どもの姿から保育をつくっていくことは大切だと思う」「今でも、本当に子どもを主体とした保育ができているか、いつも悩んだり迷うこともある」などなど、それぞれの思いが語られました。

 そんな中で、アドバイザーの平田洋介先生(はけみや保育園保育士)は、「自分の保育に悩んだり、保護者や同僚に自分の保育を伝えたい時は、とにかく実践や子どものことを書いてみては?」「保育は、そのクラスで一番困っている子どもや不安をもっている子が楽しく過ごせるように『ねらい』をもっていくと、その子どもだけでなく周りの子どもたちも同時に楽しい保育になることが多い。だから、計画を立てる時も一人ひとりの子どもたちの顔が浮かべながら『この子にとってどんな保育が必要か?』を考えることが必要かもしれない」など、その都度、保育者の皆さんにアドバイスをして下さいました。

 笑いあり、「なるほど」とうなずく場面あり、本当にリラックスした雰囲気の中で互いに思いを出し合い、最後には全員が笑顔になれたことが何よりものお土産となりました。今後は、仕事帰りに立ち寄れる月に1回の「保育café」を尚絅子育て研究センターでも開催します。本講座がそのきっかけになればと願うばかりです!

(文責:増淵千保美)

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