お知らせINFORMATION

お知らせ 栄養科学科

【生活科学部】実習紹介(1年生:生化学実験)

1年生で履修する専門基礎科目の「生化学実験」では、生体内で起こる化学反応や細胞反応を試験管内で実験的に再現することを通じて、人体の構造と機能についての科学的な理解を深めます。

今回は、デンプンが唾液中のα-アミラーゼにより分解される過程を理解するため、ヨウ素デンプン反応とベネディクト反応を用いた実験を行いました。

まず、10倍希釈ヨウ素液とベネディクト溶液を少量ずつ、それぞれ13本の試験管に入れます(写真①)。

 

写真①

 

写真②

 

写真③

 

写真④

 

 

次に、予め恒温槽で37℃で保温しておいた1%馬鈴薯デンプン糊液に少量の唾液を加えて転倒混和し(写真②)、再び恒温槽に入れて37℃で酵素反応を行います。マイクロピペットで30秒おきに反応液を少量採取し、10倍希釈ヨウ素液とベネディクト溶液にそれぞれ加えていきます(写真③,④)。

その後、ベネディクト反応液はさらに5分間煮沸水浴中で加温しました。デンプンが唾液中のα-アミラーゼによって分解されるごとにヨウ素デンプン反応は陽性(青紫)から陰性(淡黄色)に変化し(写真⑤)、一方、還元性を検出するベネディクト反応は陰性(水色)から陽性(赤褐色)に変化します(写真⑥)。

最後に、ヨウ素デンプン反応とベネディクト反応のそれぞれの経時的変化をよく観察して班で話し合いながら考察しました。

 

写真⑤写真⑥

 

実験を通して、人体では唾液中に存在するα-アミラーゼによってデンプンが加水分解されていることやその過程への理解を深めることができました。

その他のお知らせ